ケンウッド・ハウス

About ケンウッド・ハウス

ケンウッド・ハウス(、アイヴィー・ビクエストとも)は、イギリス、ロンドンのハムステッド・ヒース公園の北端に位置するカントリー・ハウス、美術館である。フェルメールの『ギターを弾く女』、レンブラント晩年の『自画像』などの名画を所蔵することで知られる。最寄駅は地下鉄ハムステッド駅。イングリッシュ・ヘリテッジが管理を行い、屋敷は(Grade I listed building)に指定されている。ハムステッド・ヒースと繋がる形で広大な庭園を有し、毎年夏に行われる野外コンサートは、ロンドンの夏の風物詩である。沿革19世紀までケンウッド・ハウスの歴史は17世紀前半にさかのぼる。1755年には屋敷の西側に豪華な温室が増築されている。18世紀半ば、当時イギリスで著名な判事であったは、仕事の拠点をスコットランドからロンドンに移したため、新しい邸宅を探していた。1754年、マンスフィールド伯爵はケンウッド・ハウスと周辺の土地を購入。その後、屋敷の改築を新古典主義の建築家ロバート・アダムに依頼した。アダムは1764年から1779年にかけて、16年の月日を費やしてケンウッド・ハウスを外装、内装ともに完全に作り変えた。西側に突出した温室とのバランスを取るため、アダムは屋敷の東側に図書室を増築。これはアダムの内装作品の中でも傑出したものとされている。さらに、巨大なイオニア式石柱を備えた柱廊玄関と、南側正面の真っ白なファサードは、特に素晴らしい建築作品として評価された。また、1793年から1796年にかけて、ジョージ・ソーンダースが北側玄関の脇に2つの北向きのウイングを増築。そして屋敷の東側約30メートルほどの箇所に、オフィス、料理室および醸造所を備えた建物を新築した(現在はカフェ・レストランとして利用されている)。20世紀以降20世紀に入って、新たに法制化された相続税のため、マンスフィールド伯爵家はケンウッド・ハウスを次世代に受け継がせることが難しくなった。第六代伯爵はケンウッド・ハウスの売却を決め、1922年には屋敷内の家具家財がオークションにかけられた。その後、付近に鉄道駅が新設されるといううわさが生じたため、新規住宅地開発を目指す土地開発業者が群がり、ケンウッド・ハウスの広大な土地も次第に分割、売却されることになった。その一方、ケンウッドの貴重な森林、緑地が失われることを危惧する人々も現れ、「SAVE THE KENWOOD(ケンウッドを救え)」というポスターを掲げた募金運動が始まった。敷地の一部は1922年にケンウッド保存委員会(the Kenwood Preservation Council)により購入されたが、より広範な土地を確保できるほどの資金を集めることはできなかった。

ケンウッド・ハウス Description

ケンウッド・ハウス(、アイヴィー・ビクエストとも)は、イギリス、ロンドンのハムステッド・ヒース公園の北端に位置するカントリー・ハウス、美術館である。フェルメールの『ギターを弾く女』、レンブラント晩年の『自画像』などの名画を所蔵することで知られる。最寄駅は地下鉄ハムステッド駅。イングリッシュ・ヘリテッジが管理を行い、屋敷は(Grade I listed building)に指定されている。ハムステッド・ヒースと繋がる形で広大な庭園を有し、毎年夏に行われる野外コンサートは、ロンドンの夏の風物詩である。沿革19世紀までケンウッド・ハウスの歴史は17世紀前半にさかのぼる。1755年には屋敷の西側に豪華な温室が増築されている。18世紀半ば、当時イギリスで著名な判事であったは、仕事の拠点をスコットランドからロンドンに移したため、新しい邸宅を探していた。1754年、マンスフィールド伯爵はケンウッド・ハウスと周辺の土地を購入。その後、屋敷の改築を新古典主義の建築家ロバート・アダムに依頼した。アダムは1764年から1779年にかけて、16年の月日を費やしてケンウッド・ハウスを外装、内装ともに完全に作り変えた。西側に突出した温室とのバランスを取るため、アダムは屋敷の東側に図書室を増築。これはアダムの内装作品の中でも傑出したものとされている。さらに、巨大なイオニア式石柱を備えた柱廊玄関と、南側正面の真っ白なファサードは、特に素晴らしい建築作品として評価された。また、1793年から1796年にかけて、ジョージ・ソーンダースが北側玄関の脇に2つの北向きのウイングを増築。そして屋敷の東側約30メートルほどの箇所に、オフィス、料理室および醸造所を備えた建物を新築した(現在はカフェ・レストランとして利用されている)。20世紀以降20世紀に入って、新たに法制化された相続税のため、マンスフィールド伯爵家はケンウッド・ハウスを次世代に受け継がせることが難しくなった。第六代伯爵はケンウッド・ハウスの売却を決め、1922年には屋敷内の家具家財がオークションにかけられた。その後、付近に鉄道駅が新設されるといううわさが生じたため、新規住宅地開発を目指す土地開発業者が群がり、ケンウッド・ハウスの広大な土地も次第に分割、売却されることになった。その一方、ケンウッドの貴重な森林、緑地が失われることを危惧する人々も現れ、「SAVE THE KENWOOD(ケンウッドを救え)」というポスターを掲げた募金運動が始まった。敷地の一部は1922年にケンウッド保存委員会(the Kenwood Preservation Council)により購入されたが、より広範な土地を確保できるほどの資金を集めることはできなかった。

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ケンウッド・ハウス is located at London, United Kingdom